Raycastsの概要

RaycastはmacOS向けのランチャーアプリで、キーボードショートカットから素早くアプリ起動ができるだけでなく、ファイル検索・カレンダー管理・Todoリスト管理・翻訳・検索ができるアプリ。

特に拡張機能という方式をとることで、本体にない機能が大量に追加可能なのがいいところ。nodeベースで開発しなければならないが、その分、何でもできる気がする。

Alfredにも同じような機能として、Alfred Workflowsがあるけれど、こっちはモジュラー方式(子供向けのプログラミング言語のScratchとか、macOSのショートカットとかAutomatorみたいな方法で作るらしい)なので、ノンコーディング環境なのはいいけれども、「がっつり機能を作る」という感じはない。

使い始めるまでの背景

QuicksilverやAlfredは使っていたのだが、AppleがSpotlightを出してきて、アプリ起動やちょっとした電卓としては使えるようにしてきたので、なるべく環境カスタマイズをしない環境作りにしようということで止めてしまっていた。

また、マシン性能の問題もあって、色々と追加する気にならなくなっていた。

それで、多分AI機能があるとかその辺がきっかけだったと思ったが、アプリの存在を知って興味をもったので試してみた。

何がよかったか

拡張可能性が高いこと、現代のハードウェアなら十分軽快に動くこと、AI機能が使えること……まずはこの辺がよかった。

また、多数使っているアプリの類いを一つに統合できたのは大きい。多数アプリを使うようになったのはSetAppに切り替えて試し始めたばかりだったのもあるが。

Clipboardを管理するアプリ、URLのリンクから起動するブラウザを変えるアプリ、LoFi音楽を再生するアプリ、付箋的なメモ用のアプリ……などとなっていたのが、ある程度の割り切り込みではあるが、統合できるようになった。

また、Micro.blogへのPost用にアプリを常に立ち上げていたのだが、日ごろは短文投稿の部分しか使っていないから、アプリ一個は過剰だなあと思っていたのを、拡張機能を作ることで、Raycastから投稿できるようになった。

細かいところ

スニペットや、QuickLink、AIコマンドあたりの、良く使うテキストで何かする、良く使うリンクにテキスト渡してなんかする、AIにちょっとした定型的な作業をさせる、のような処理については、Raycastの画面内でちょっと作業するだけで自作のものが追加できる。

スクリプトをコマンド化することもできるので、ちょっとアレ作るか……ぐらいの気持ちで作れるのはいいと思う。

どこから入手できるか

以下にアフィリエイトリンクを示す。なお、基本プランは無料なので、有料プランに加入してくれたら私に報酬が入ることになる……はず。

Raycast
https://raycast.com/?via=oeight

この有料プランはRaycast Proという名称で、月10ドル(年契約での割引では8ドルになる)で、AI機能、設定の同期機能、クリップボードの履歴無制限、ウィンドウの管理機能のより高度なオプション、ノート無制限などが使える。

制限が元々緩めなので、無理に有料にするほどでは……というところだが、AI機能はまあまあよくて、GPT-4o miniとかClaude 3.5 HaikuとかGemini 2.0 Flashとかとチャットをしたり、コマンドの一部として活用できる感じになる(APIまである)のは面白い。

さらにAdvanced AIオプションということで、月10ドル(これまた年契約で8ドルになる割引あり)追加で払うことでGPT-4oやClaude 3.7 SonnetやGemini 2.5 Proとかが使えるようになる。

LLMをある程度触っている人なら分かるが、この辺から大分頭のよさが違ってくる(GPT-4oは早く4.1になって欲しい気もするが……)。

なので一見、AIの上位プランはコストパフォーマンスがよさそうに見えるが、当然ではあるが価格に見合った呼び出し数の制限があるため、以下の資料はチェックしてから契約したほうがいい。(そんなには厳しくない感じですが)

Raycast Manual / AI
https://manual.raycast.com/ai

まとめ

独自性という意味で、Raycast紹介のメインになるAI機能について書きたかったのだが……思ったより長くなったのでこれぐらいで。

端的に言うと「無料で結構使えるランチャー」で、Alfredの競合としても、この辺のツールを使ったことない人にもちょっと試してみて欲しいツールでしたね。ランチャーというには色々できるからコマンドセンター? とでも呼べばいいのだろうか。なんて呼べばいいんだろう。

Windows版は現在開発中らしいです。