モレスキンは万年筆で筆記できないので〜(インクが裏抜けする)という話の続き。
前回、ジークエンス360いいよと書いたものの、あれからだいぶ使ってみたところ、若干不正確だったなということで前回の記事に補足を書いておいた。端的にいうと、インクによっては裏抜けするしわりと抜けるインク多いなと。
あと、国内で売っているジークエンス360は、通常モデルとギャラクシーとカラーがあるのだが、自分はカラーしか買ってなくて試していないのだが、通常モデルとは紙質が違うらしいのでその辺も注意。
で、相変わらずノート難民なので、今回別のノートを紹介してみようと思う。
MDノート
MDノートはミドリの製品で、小さめのサイズは「新書」と「文庫」がある。で、この文庫は実質A6である。(148mm x 105mm)
自分はA6以下のノートを主に使うのだが、モレスキンなどでは変形A6ということで、横幅が90mm程度に小さくなっており、ポケットにノートを入れたい場合はこの1cmがかなり重要。
また、MDノートは表紙が華奢なので、外付けのカバーを併用することになるのもあり、ちょっとサイズ感が……という問題がある。
なのだが、価格が800円程度なので非常に安い。加えて、紙質がよく、万年筆での筆記に大変強く裏抜けすることはない。すこしざらっとした書き味で、ツルツルした印象のあるRHODIA系とは異なる。
180度開ける製本方法なので、書きやすさも良好。
ただ前述した通りに表紙が華奢でグラシン紙のカバーがあるとはいえ、別売りのビニールカバー等なしでは喫茶店などで机が濡れているかもしれないところに出すのはちょっと……みたいなところがある。
(ちなみに現在公式で出ているカバーはビニール、紙、革の三種類。昔は限定で布と革があったけどビニールカバーなかったので、そのせいもあって机が濡れてる場所に置いて書けないなーというイメージがあった)
あと、しおり紐の固定もあえて簡素にしてあるというか、頑丈な作りではないので、持ち運び用としてはちょっと……と思ってしまう。
総評としては、書く方面ではいいノートなんだけど、ポケットに突っ込んで使う耐久性のあるノートではないような……という感じ。自宅においておいたり、職場に置いておくノートとしてはとてもいいと思う。
個人的にはドット方眼がないのはちょっと残念。方眼の線じたいはあんまり主張しないんだけど、全面方眼じゃないちょっと変わった用紙なので、その辺少しクセがある。
もう15年ぐらい販売されているので、継続入手性についても安心できる。おすすめノートの一つ。
ロディアラマ
前回、ロディアのWebnotebookとUnlimitedについて書いていたが、こちらについては書いていなかったので。自分の好きなA6ソフトカバーで万年筆でもおそらく裏抜けしないであろうロディアのノート。
おそらく、と書いた通り使ったことがなかった。こないだ買ったけど。
万年筆で大丈夫そうで、ソフトカバーなのになんで使わないのか? 価格が高いのか? というと価格もまあまあ安い。ロイヒトトゥルムよりは間違いなく安いしモレスキンよりもちょっと安い(若干ページ数少ないかも)。
ではなぜ買わなかったのか?
自分が買おうとしたタイミングだと横罫しかないんだよね、このノート……横罫嫌いなんです。子供のころは横罫使っていたから使えなくはないと思うけど。
ロディアラマは横罫6mmだったかな……なんか5mmとか6mmの横罫って日本語を書くためにある罫線じゃないと思うんですよね……。英語の筆記体専用でしょこれみたいな気持ちになる。
世間ではわりと横罫一般的なので製品ラインナップとしては正しいんでしょうけど、個人的にはすべてのノートはドット方眼から始めてほしい。
方眼は線がうるさいことがあるし、無罫(無地)はフリーダムすぎて書きにくいことがあるけど、ドット方眼なら方眼的に位置を把握しつつ無地のフリーダムさで書けると思うんです。
横罫じゃなければこのノートでよかった。
LAMYペーパー
ソフトカバーのやつ買ったけどまだ使ってないので言及できることはないです……ちょっとでかくない? ぐらい。
Penco ソフトPPノート
ハイタイドさんが展開しているPencoブランドのノートの一つ。最近存在を知った。昔はこのノートはなかったと思う。
横罫と方眼があり、方眼はB6,B7,A7の展開なので、ポケットに入れる手帳として使うならB7(90mm x 127mm)か、もう一つ小さいA7でしょう。ちなみに横罫はA5とA6だったかな。(全てドット方眼にしてほしい……)
ソフトPPと書いてある通り、プラスチック製のカバーなので、喫茶店とかで机ちょっと濡れてるなーみたいな場面でも平気で開ける。柔らかいのでポリウレタン+特殊な製本のジークエンスほどではないが、ある程度曲げたりしても大丈夫なのでポケットに入れやすい。
残念なことにしおり紐はなし。まあマグネットとかのしおり使えばいいかって感じではあるが。
100枚綴じで200ページ。180度開ける製本。生産は中国で、お値段はAmazonで700円切るぐらい。
価格的に見ても、どうせ万年筆で裏抜けするんでしょと思いつつ試しに買って1ページあれこれ書いてみた範囲だと、まったく抜けない。
ジークエンスはおろか、ロイヒトトゥルムより抜けなくてロディアとかMDノート並の万年筆耐性。まあAmazonベーシックのノートも滅多に抜けないし、中国も元々毛筆文化だから紙に関する感覚は日本に近いのもかもしれない。
耐久性はしばらく使ってみないとなんともいえないのですが、製本部分がやられなければ表紙はプラだしそこそこ強いのではないでしょうか。
万年筆に強いですと売り文句にしておいて、言うてそれほどでもないですやん……ってなるノートも多い中で、何も言わないのに万年筆で普通に書けちゃうのがすごい。
逆にいえば万年筆での筆記を保証していないので、ロット差とかで品質変わりそうな気もする価格帯のノートですが、なんか……これでいいんじゃないですかねとなった最新のノート。
最近あれこれ1万円ぐらい買ったノートの立場は?
今後原材料の高騰とかで同じ品質が維持できなくなるかもしれないけれども、多少値段上げてでも万年筆で書けるノートであり続けてほしい。
システム手帳編……?
ちなみにシステム手帳の紙は万年筆耐性あるものが多くて(トモエリバーとかDP用紙とかが使われているので)、システム手帳を使う手もあるんですよね。次回なんか書くかも。