一般的なオーディオ機器は3.5mmのステレオプラグが多いと思う。(イヤフォンなどのプラグ、iPhoneでは見かけなくなってしまったが……)
なので、以下のような機器があると便利なときがある。
この手のデバイス、安いものを探していくとさらに安いものもあるのだが、出来があまりにも悪かったりする。オーディオの世界なので高いものは青天井レベルで高い。
ほどよく安くて普通に使えるレベルのものを買うには、最低価格のものを買わないのが大事だろう。(おそらく同じと思われるデバイスが色んな値段で売ってたりするので価格だけで見るのもよくないが……)
信頼できるメーカーがあればそこのものでいいのだが、どうしてもちょっとお高めになる(あとごくごくまれに信頼できると思っていたメーカーに裏切られることも……)。というわけで、自分で買ってみてゴミではなかった、と言えるものを紹介したい。
オーディオスイッチャー(切替器)
まず一つはオーディオスイッチャー。これは単純な切替器であって、1つの入力を4つの出力先にスイッチで切り替えることができる。入力と出力は逆でもよいので、4つの入力から選んで1つの出力に回すこともできる。
この手のデバイスだが、音量コントロールがついていると抵抗の変更が必要だし、ちゃんとしたアンプを使っていない場合は音質が劣化しやすい。
音量コントロールがあるから便利そう、と思うと悲しいことになる場合もある。
そこそこ質感もよくてスイッチを切り替える操作が心地よい。ノイズはあまり感じないが抵抗は低めなので、本質的にはノイズに強い作りではないらしいが、単に接点を繋ぎ変えるだけでそこまで音の劣化があるとも思えない。
用途としては、便利なインナーイヤーフォン、多少不便だが音はいいカナル、長時間付けてられないヘッドフォンなどがあるときにいちいち繋ぎかえずに切り替えられる、など。3.5mmプラグで接続するスピーカーならイヤフォンとスピーカー切り替えに使うのもよい。2チャンネル切り替えだともう少し安いデバイスでもいいかもだが。
もちろん、音質を少しでもよい状態で保ちたいのならおすすめはできないが、ガチで聞くためじゃない環境にはあると便利なことがある。
電源不要で動くデバイスなので気楽に使えるだろう。
オーディオミキサー
今度はアンプを搭載して個別の音量調整ができるデバイス。
4つの入力を個別に音量調整しつつ全体の音量を調整して出力に出すことができる。ただし動作モードが2つあり、これは給電ケーブル(type-C)を繋いでアンプを有効にしている場合のみ。
アンプの歪み特性などはほとんど調べていないが、素のノイズは多分あんまり大きくないと思う。そもそも複数の音をミックスして聞きたいという状況そのものが(音楽制作現場は別として……PCの音とゲーム機の音を混ぜたいとかだから)高音質を求めるものではないので必要十分と思う。
アンプをオンにしないパッシブモードというものもあるが、こちらは純粋抵抗として機能するとのことだが、ヘッドフォンのほうを駆動させるヘッドフォンアンプの機能もない(別途必要になる)ので一般人が使うことはないような気がする。検証はしていない。
こちらは買ったばかりのデバイスなので耐久性とかは試していないが現状期待通りに動作している。
用途としては、上にも書いたが、小型ゲーム機からの音とPCからの音を混ぜて同じイヤフォンで聴きたい、みたいなときに使用する。
オーディオインターフェースなどでも同じことができるが、オーディオインターフェースは色んなデバイスに接続できるようにコネクタの種類が豊富で3.5mmはそこまでなかったりすることが多いし、基本的にはPCと接続して使うものなので、聞くためにちょっと音を混ぜたいだけの用途では大掛かりになってしまう。
ノイズに関する一般的な知識
これはこれらの製品に限ったことではないのだが、家庭のオーディオ機器で発生するノイズで地味に一番多いのはグランドループだろう。
これは一度理屈を理解しておいたほうがいいが、適当に言うと電源結線をあれこれやってると機器感でグランドの電気の流れがループになってノイズが発生する、というもの。
この現象についてはユーザーで簡単に対応するのはそんなに難しくない。結線方法を変更すればいい。同じデバイスのUSBポートから全部とるんじゃなくて別の壁電源に接続したアダプタから取るとか。
製品として売れるレベルじゃないなと思えるような、信じられないレベルのノイズの原因はだいたいこれなので、あせらず対処しよう。メーカーに文句言っても仕方ないときがある。
あとグランドループアイソレーターというアイテムもある。元々発生させないのが一番だけど、そうは言っても開きポートの数でどうしようもなくなることはあるので。ただし、どんなケースでも有効とは限らないので注意。