8BitDoという中国のゲームパッドメーカーがある。
昔はFCやSFCにインスパイアされたデザインのパッドを作って売っていたのだが、最近はレトロ系を意識しつつも色々なパッドやキーボードを出している。(もう創業してから10年ぐらいになる)
デザイン重視で、基本的なパッドとしての性能はまぁボチボチ……といったイメージだ。とはいえ、数年使っていなかったので、今はその辺がどうなっているか分からない。
重要なのは性能ではなくて、おそらくここにしかない極小のパッドのラインナップがあることだ。
8BitDo Zero → 8BitDo Zero 2 → 8BitDo Micro
の順で更新されていて、今回買ったMicroからUSB-Cになっている。(以前に持っていたのは、Zeroなので、2を飛ばしての更新になる)
サイズ感については公式のサイトやAmazonを見てもらうのが早い。片手で握り込めるサイズだ。 https://www.8bitdo.com/micro/
で、ここのデバイスだが、可能な限り広いハードウェアに対応する方針のようで、MicroはSwitch, Android, iOS, macOS, Windowsなどに対応している(パッドによってサポート状況が違うので必ず確認すること)。
ただし、macOSやWindowsではゲームパッドではなく、キーボードとして認識する。
また、直接のキーアサインは不可能で、iOSかAndroidのデバイス向けに出ているアプリで設定する方式となっている。(Apple SiliconのMacでiOS版が動作するが公式サポート対象ではないと思う)
で、このキーボードとして認識してキーアサインができる、というのが肝となっている。
アナログスティクが付いていないので、現代のゲーム機のパッドとしては正直かなり微妙なのだが、パッドの特定のボタンに特定のキーボードのキーを割り当てできるので、たとえば十字キーに左右を割り当てると、Kindleで漫画を読むときにこのパッドだけで読むことができる、というわけだ。
どういうレベルで割り当てが可能かというと。いくつか画像で示したほうが分かりやすいだろう。
具体的なキーアサインの例
選べるキーはA〜Zはもちろん、
テンキー関係や、
ファンクションキーも可能だし、
数字とシンボルキーから、
各種修飾キー類(macOSのCommandキーはWinキーとして表記されている)まで網羅されている。
つまり、キーボードでできることはほぼ可能である。(ないのは音量調整や輝度調整のハードウェアのメディアキーぐらい)
それだけではなく、マクロ入力もできるようになっていて、複数のキー入力を1ボタンにまとめることができる。
さらには、設定した一式をプロファイルとして保存して、アプリを経由して設定の差し替えが可能なので、複数の用途での使い分けも可能となっている。
とまあ、このように、ゲームバッドとしてというより片手で(離れた位置でも)使えるリモコン的な用途ではかなり使い勝手のいいデバイス(お値段は8BitDoの製品全般が昔よりは高くなっているが3500円以下)なので、興味のある人は試してみてほしい。
(繰り返すが、アプリがiOS/Androidのみ対応なので、MacでiOSアプリを使ったり、WindowsでAndroidアプリを使う手段がない場合は、スマートフォンで設定するイメージになる点には注意してほしい)
また、同じメーカーから出ている製品の全てがキーボードアサインに対応しているわけではない点にも注意。(たとえばLite 2は純粋なゲームパッドで、キーアサインができるキーボードモードはないっぽい)
ちなみに、Mac1台で8BitDo Ultimate Softwareアプリを入れている場合、アプリが起動している場合はアプリに接続する(キーボードとしてBluetooth接続できない)ようなので、繋がらない? とならないように留意しておきたい。